2022年W個展振り返り(2)

2022年07月15日

家族の入院やらでバタバタしていまして、前回の記事から少し間隔が空いてしまいました。さて、続きを書きましょう。

今回のW個展はまったく別の雰囲気を持つ2つの作品を同時に発表したつもりでした。つまり現在の取り組みとしての「イーラ」は今の自分の生活風景がテーマ。「永遠」は20年以上前の廃墟写真と過去の生活風景写真から構成したもの。

見た目からして全然違う2つの作品でしたが、実は観測の仕方を変えただけで結果的に同じものだったというのが今回のなかで最大の発見でした。ベクトルが違うだけで同じとかではなく、まったく同じラインの上に同じ方向を向いて並んでいるものだったんですね。単層ではなく多層、そういう感覚になりました。

1999年から写真表現活動をやり始めて、途中に何度か作風やターンの変化を感じながら作ってきたつもりでしたが、実は最初から何も変わらず同じものを「見方」を変えて作っていたんだなと今頃になってハッキリと気が付き、そして自分の裏付けとなる新たな自信と根拠、自分のすべての作品を貫く「大きな幹と根っこ」というべきものを掴み取ることができました。

偉い先生から評価されたり賞をもらったり、そういうこととは無縁の作家人生を相変わらず続けていますが、別にあなたこのままでいいんだよと、何かの存在から(なんだろう)改めて肯定してもらえた感じです。

最後になりますが、このW個展の発端となり、そして多大なるサポートを頂いた、かまどの下の灰までギャラリーの井上さん、岩瀬さんに厚く御礼申し上げます。

それから、妻にも。今回もだいぶ助けてもらいました。

自分が残したいものを写し撮り、自分が見たいものを創り、それを小さな瓶に詰めて時間の流れに解き放つ。その小瓶がいつか何処かへ漂着したら嬉しいな・・・そんなささやかな気持ちを強いバネに変えて、これからもしぶとく続けます。

と、ほんとは4、5回ぐらいに分けて書こうと思っていたんですが、そろそろ次の準備が迫ってきたので、振り返りは今回でイキナリ終わりにします。次はイーラreel-10です。


人生は続く

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