「イーラ/ERA reel-16」を終え、「reel-17」へ

2025年10月19日(日)~10月25日(土)
ギャラリーライムライトにて開催

重りを付けて沈んでいた海の底から一気に海面へ浮上して息を吹き返した・・・それが5月のreel-15だとしたら、今回のreel-16は海面で首だけ出して漂流しながら足がつく場所を探している・・・そんな状態を僕なりに並べたものだったと感じます。


身体の大部分は海に沈んでいても、もうこれ以上は沈まないだろうと分かった時、息が普通に吸えるということだけで嬉しかったです。
しかしそれから半年が過ぎ、沈んでいる身体の下は相変わらず真っ黒な海のまま、足がつきそうな気配はしません。せっかく新しく生まれ変わった気持ちすら当たり前の日々になり、そこにあらたな問題を見つけてしまうというわけです。

沈まなければ大丈夫だと思う気持ち、時々覆いかぶさる大きな波の苦しさ、なんとか足がつく場所へゆっくり進んでいるはずだと信じること、そんなことをiPhoneのカメラでひたすら写し、過去最大となる60枚の写真を選んで表しました。 ご覧いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。
以下はギャラリーライムライトさんに撮影していただいた関連動画です。オーナーの兒嶌さん、サポートの皆様、いつもありがとうございます!
これで今年に予定していた3つの個展を無事に終えて一息つきたいところですが、実は今回の個展の設営が終わった帰り道に、電車の中で悪いことを思い付きました。今年のアビィは早めの冬休みにするつもりでしたが、急に予定を変えてもいいでしょう。僕のギャラリーですから。

吹雪大樹写真展「イーラ/ERA reel-17」
ギャラリー・アビィ
2025年12月26日(金)~12月29日(月)
12:00~19:00(最終日は18:00まで)
※変則会期・会期中は無休です※
4種類の小さな薬の粒で精神の安定と睡眠を強制的に得ていることが、僕の身体の芯にどれほどの影響を与えているのかは分かりません。確実に何かが削れている感じはします。
もちろん医師は安心な薬だと言います。そうです、安心です。安全なだけでは薬にはならないのです。僕も迷わず「安心」を取ります。

人生は続く。