個展「旅の始まりは忘れてしまうけど」
この秋は9月・10月に2つの個展を予定しています。
心身の調子は以前とは見違えるように良くなったと思います。でも先のことを考えるとフッと不安になってしまうのですが、そのわりには月日の流れが早くて、もう8月も終わり。9月の個展が始まります。

大阪・北浜にあるBE= Lab&Gallery様からお招き頂きまして、個展「旅の始まりは忘れてしまうけど」を9月3日~14日の会期で開催いたします。
この個展では僕が初めてHOLGAで撮影した日に撮った2本のネガの中から選んだ写真を展示します。これまでに撮った膨大なHOLGAのネガ。その通し番号の1番と2番は1999年2月のある日に撮影したものです。
まさに僕が「写真家としての人生」という「旅」を始めたその日に撮った写真です。
初めて写真を撮った日のネガが残ってるってすごいね、とよく言われます。たしかにそうかもしれません。でも僕は映画から写真へ活動を転向したタイプですので、今日この日から始めた・・というのがハッキリしているんです。
ブローニーの645判を2本で計32カット。ここから17枚を展示します。初めて写真を撮った日(それも数時間のことです)の写真で個展をしようなんてメチャメチャな試みかもしれません。
事実、ネガの中に並ぶ風景が一体どこで撮ったものやら覚えている場所はほとんどありません。駅名や地名が写り込んでいて判る所もありますが、なぜ僕がそこへ足を向けたのかビックリするほど何も覚えていません。
しかし26年前に僕が旅を始めた日の光はネガの中に間違いなく刻み込まれているのです。このネガの中からこれまで作品として発表したものはほとんどありません。僕にとっては古い写真ですが、皆さんにとっては新しい写真です。撮影されたのが昔というだけです。
その時間的な距離を解凍して壁へぶつけるように展示したいと思います。瑞々しい展示プリントが出来上がりました。お時間がありましたら是非ご覧ください。
吹雪大樹写真展「旅の始まりは忘れてしまうけど」
北浜・BE= Lab&Gallery にて
2025年9月3日(日)~9月14日(土)
13:00~19:00(最終日は18:00まで)
入場無料・月火休廊
※会期中の在廊は特に予定していません