ゆっくり凍らせた氷

「時の流れのどこかで」
2012年・クロスロードギャラリー（東京）
2013年・KOBE819GALLERY（神戸）

もう９年前の作品です。

「時の流れのどこかで」は2011年に発表した3つの個展を再構成したもので、2012年に東京で発表しました。そして2013年春に神戸で巡回展。いずれもセレクトはもちろん同じですが、並び順は大幅に異なる感じで展示しました。

この動画自体は2013年秋に写真表現大学のイベントに出演した際の上映用に作成したもので、その時に「この作品はこういう順番で」という構成が確定しました。

いちど発表したものから再構成であたらしく作り直し、さらに2回展示した後、3度目でついに完成したわけです。撮影から数えれば長く手をかけた作品でした。

それだけに、ゆっくり凍らせた氷のようなもので、写真の内容は地味かもしれませんが、かなりの強度があり容易には溶けません。今の自分にとってもなかなか超えることのできない作品です。

ここから自分がどこへ向かうのか、その流れが変わったと、はっきり感じます。